◇vol.1- 過去の悲しみや恐れ、トラウマについて - 唆されて、藤の香り
心に鎮座した「恐れ」を溶かしてあげる作業は、感じて感じて感じ切る、に尽きます。
「ネガティブな感情を感じたら、ネガティブな現実が創造されるのではないか?」
という不安があるかもしれませんが、心配する必要はありません。
現実創造を司る 心の場所は、表層部分ではなく、わたしたちの無意識下にある、深層部分です。
たとえ、今まで通り、あなたの表層で「恐れ」を感じないまま、見て見ぬ振りをしていたとしても、あなたの深層では、今も変わらず、しっかりと「恐れ」が生きています。
けれど、あるがままの「恐れ」を、自由に真っ直ぐ感じてあげたとき、はじめて、わたしたちの深層は、安堵感や安らぎを抱くのです。
やっと見てくれた
やっと聞いてくれた
やっと味わってくれた
やっと感じてくれた
やっと愛してくれた
本来、わたしたちは、全力で、今この瞬間を生きればいい。感じればいい。
ですが、過去の悲しみや苦しみが心に付着しているということは、過去にあった「今」を存分に生きていなかったのでしょう。
怒ってはいけない。
悲しんではいけない。
悔やんではいけない。
ふざけんな!最低!馬鹿野郎!
今この瞬間の本音にNOを出し、抑えてきたのでしょう。
最初は、過去の悲しみや苦しみを掘り起こし、恐れを感じ直すこと自体が恐いかもしれませんが、
感じて感じて感じて仕舞えば、恐れを超えて、気持ち良さやスッキリする感覚が生まれます。
そして、この安堵感や多幸感が、一秒先の未来を創っていきます。
心がモヤモヤして落ち着かないとき、なかなか今を幸せだ、と感じれないときほど、潔く、自分の恐れと向き合います。
*
悲しかった
寂しかった
苦しかった
痛かった
辛かった
言いたかった
、と、繰り返し繰り返し、呟きます。
感情を込める必要はなく、難しいことを考える必要もなく、ただただ、淡々と繰り返し、呟きます。
*
そして、ネガティブな感情の原因になった記憶の一つをピックアップし、より掘り下げて、感じていきます。
もっと大切にして欲しかった。
あんなことしないで、欲しかった。
〜と言われて、本当は寂しかった。
〜されて、すごく傷ついた。
一番に優先されたかった。
愛してる、と抱きしめて欲しかった。
嫌だった。
恐かった。
…
幼少期の両親へかもしれません。
恋人へかもしれません。
当時の大人たちへかもしれません。
涙が出てもいい、怒ってもいい、
それでも、素直に正直に、ありのままに、嘘なく、そのままを吐き出してあげてください。
繰り返し自分と向き合っていくうちに、少しずつ感情は癒され、根強く鎮座していた「恐れ」は溶けていなくなります。
また、こうしてありのままの自分を見てもらえた安堵から、自分自身は対して、深い感謝の気持ちが芽生えるでしょう。
そして、その感謝から生まれた満ち溢れる感覚を、今この瞬間に感じることもできます。
あなたの中にある恐れは、手放すために、存在しています。
「手放そう」「もう必要ない」というサインは、モヤモヤ・ネガティブな感情といった形で、既に表れているはずです。